キュレルシャンプー

脂漏性皮膚炎にキュレルシャンプーをおすすめしない理由

脂漏性皮膚炎によいとされるスキンケア商品の一つがキュレルの皮脂トラブルケアシリーズです。

キュレルにはヘアケアラインもあるので、「キュレルシャンプーは脂漏性皮膚炎によいのでは?」と考える人も多いようです。

でも、ちょっとまってください。

キュレルは、「乾燥性敏感肌」のための商品ですが、脂漏性皮膚炎に特化しているわけではありません。

そこで、脂漏性皮膚炎にキュレルシャンプーをおすすめしない理由と、脂漏性皮膚炎におすすめのシャンプーをご紹介します。

脂漏性皮膚炎にキュレルシャンプーをおすすめしない2つの理由

脂漏性皮膚炎の人にキュレルシャンプーをおすすめしない理由は以下です。

  • かゆみを抑える成分が入っているが抗菌成分が入っていない
  • 洗浄力が強すぎる場合がある

それぞれについて詳しく説明すると

かゆみを抑える成分が入っていない

頭皮の脂漏性皮膚炎の主な症状は、フケ・かゆみ・炎症です。

初期症状では、「大きいフケがでるなぁ~」程度ですが、シャンプーを変えようかと考えるあなたは、かゆみや頭皮の炎症があり、このままではマズイと思っているのではないでしょうか。

頭皮のかゆみって辛いですよね。人前で頭を掻くことは恥ずかしいですし、掻きすぎると傷ができたり赤くなったりしてますます痒くなります。

仕事や勉強にも集中できなくて、日常生活に支障がではじめる人もいるでしょう。ひどくなると、頭皮にかさぶたが目立つようになり、抜け毛につながることもあります。

こうならない為にも、かゆみをいかに抑えるかということがとても大事です。

キュレルシャンプーには「グリチルリチン酸2K」というかゆみを抑える成分が配合されています。これが、「キュレルシャンプーは脂漏性皮膚炎によいのでは?」理由です。

しかし、脂漏性皮膚炎の場合、マラセチア真菌が増殖していることがかゆみの原因とされているので、痒いという症状を抑えるだけでは根本原因お拐取につながりません。

理想としては、抗菌・殺菌成分として、抗菌成分サリチル酸が配合されているのが望ましいですが・・・残念ながら、これが、キュレルシャンプーのおしいところです。

洗浄力が強すぎる場合がある

頭皮の脂漏性皮膚炎の痒みの原因の一つが、石油系界面活性剤などの強すぎる洗浄力によって、頭皮が乾燥してしまうところにあります。

キュレルシャンプーの主な洗浄成分は、ラウリルヒドロキシスルホベタイン液とラウレス硫酸Naです。

ラウリルヒドロキシスルホベタイン液は、刺激が少なく天然由来成分を配合してつくられるベタイン系の界面活性剤なので、いい感じですが、ラウレス硫酸Naと言えば、刺激の強い石油系界面活性剤の代表的な成分です。

どのくらいの量が配合されているかはわかりませんが、洗浄剤のなかで2番目に記載されている為、2番目に配合量が多いということなので、慎重にならざるを得ませんね。

絶対にダメというわけではありませんが、人によっては、洗浄力が強すぎて頭皮の乾燥を悪化させてしまう心配はあります。

キュレルシャンプーの成分

キュレルシャンプーの成分は以下のとおりです。

グリチルリチン酸2K*、精製水、ラウリルヒドロキシスルホベタイン液、ラウレス硫酸Na、アルキルグリコシド、ヤシ油脂肪酸アシルグルタミン酸Na、POE(16)ラウリルエーテル、ヤシ油脂肪酸エタノールアミド、塩化トリメチルアンモニオヒドロキシプロピルヒドロキシエチルセルロース、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体液、POE・POPジメチコン共重合体、PPG、無水クエン酸、水酸化ナトリウム液、水酸化ナトリウム、オレンジ油、ユーカリ油、エタノール、エデト酸塩、安息香酸塩
*は「有効成分」 無表示は「その他の成分」

かゆみを抑える「グリチルリチン酸2K」が有効成分として配合されており、洗浄成分として、ラウリルヒドロキシスルホベタイン液・ラウレス硫酸Naが記載されていることが分かります。

脂漏性皮膚炎におすすめのシャンプー「カダソン(KADASON)」

脂漏性皮膚炎の人におすすめのシャンプーとしてキュレルシャンプーも悪くはないのですが、もっとピッタリなのが「カダソン」という皮膚科専門医が監修した薬用スカルプシャンプーです。

カダソン(KADASON)は、「脂漏性皮膚炎と診断された方に使ってもらいたい、皮膚科専門医が監修したシャンプー」と、はっきりと掲げられています。

特徴は、頭皮のかゆみを抑える抗炎症成分の「グリチルリチン酸2K」だけでなく、マラセチア真菌の増殖を抑える抗菌成分の「サリチル酸」も配合されていることです。

さらに、洗浄成分において、石油系界面活性剤未使用となっており、99%天然成分でできたアミノ酸系シャンプーとなっているため、優しい洗浄力が魅力です。

カダソン(KADASON)の成分は以下のとおり

有効成分:グリチルリチン酸ジカリウム、サリチル酸
その他の成分:精製水、N-ヤシ油脂肪酸アシルグリシンカリウム液、ラウリン酸アミドプロピルベタイン液、ラウロイルメチル-β-アラニンナトリウム液、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、1,3-プロパンジオール、ポリオキシプロピレンヤシ油脂肪酸モノイソプロパノールアミド(1P.O.)、エタノール、フェノキシエタノール、塩化O-〔2-ヒドロキシ-3-(トリメチルアンモニオ)プロピル〕ヒドロキシエチルセルロース、ポリオキシエチレンジオレイン酸メチルグルコシド、クエン酸、1,3-ブチレングリコール、ダイズエキス、チャエキス(1)、レイシエキス、シロキクラゲ多糖体

グリチルリチン酸ジカリウムは、グリチルリチン酸2kとも呼ばれるので同じ成分と考えて間違いありません。

カダソンの主な洗浄成分は、ヤシ油脂肪酸から得られる低刺激のN-ヤシ油脂肪酸アシルグリシンカリウム液と、低刺激でマイルドな洗浄力を持つベタイン系両性界面活性剤のラウリン酸アミドプロピルベタイン液です。

まとめ

脂漏性皮膚炎におすすめのシャンプーは、カダソンで、キュレルシャンプーは、悪くないけれど、あまりおすすめはできません。

ドラッグストアなど市販で買えてそれほど高くないので、軽い脂漏性皮膚炎でかゆみを抑えたいだけの人にはいいかもしれませんが・・・。

キュレルシャンプーをおすすめしない理由は2つで、かゆみを抑えるだけでかゆみの原因となる菌の増殖を抑える効果が期待できないことと、洗浄力が強すぎてさらに痒くなる危険性があることです。

キュレルシャンプーもいいですが、カダソンは、マラセチア真菌が増殖をおさえる抗菌成分サリチル酸が配合されていて、洗浄成分が優しいアミノ酸系シャンプーなので、より脂漏性皮膚炎に最適なシャンプーと言えます。



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